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コンプレックス
第3章 幼馴染みとの再会

星良も部屋を出たかったのだが、このタイミングで部屋を出ると
まるで雅人を追いかけて出て行ったように思われてしまうのではないか、
と思って席を立てなかった。
「飲み物、なにか頼もうか?」
N大生が星良に話しかけてきた。
こざっぱりとしたジャケットに中性的な顔立ちで、
いかにもモテそうな感じがした。
ほかのN大生たちも遊び慣れた印象だった。
「え、っと……どうしようかな」
「おすすめのカクテルがあるんだけど、よかったらどう?」
「じゃあ、それもらおうかな」
「OK。じゃあ、みんなで飲もうか」
「はーい」
ほかの女子たちも賛同して、
この店おすすめのカクテルを飲むことになった。
ちょうどそのタイミングで雅人がトイレから戻ってきて――
「じゃあ、僕が注文してきますよ」
「おう、頼んだぞ、尾崎」
店員にカクテルを注文するため再び部屋を出て行った。
部屋を出るときに一瞬だけ星良と眼が合ったが、
言葉を交わすことはない。
「おれ、ちょっとトイレに行ってくるよ」
「あ、じゃあ、わたしも」
そう言って里奈とN大生も個室を出て行ってしまう。
星良も個室を出ようと思っていたのだが、
ふたりに先を越されてしまい、なんとなくタイミングを逃してしまった。
ふと見ると、残された女子とN大生たちは
すっかり打ち解けた様子で盛り上がっている。
どうやら里奈はすっかり流れに取り残されてしまったようだ。
まるで雅人を追いかけて出て行ったように思われてしまうのではないか、
と思って席を立てなかった。
「飲み物、なにか頼もうか?」
N大生が星良に話しかけてきた。
こざっぱりとしたジャケットに中性的な顔立ちで、
いかにもモテそうな感じがした。
ほかのN大生たちも遊び慣れた印象だった。
「え、っと……どうしようかな」
「おすすめのカクテルがあるんだけど、よかったらどう?」
「じゃあ、それもらおうかな」
「OK。じゃあ、みんなで飲もうか」
「はーい」
ほかの女子たちも賛同して、
この店おすすめのカクテルを飲むことになった。
ちょうどそのタイミングで雅人がトイレから戻ってきて――
「じゃあ、僕が注文してきますよ」
「おう、頼んだぞ、尾崎」
店員にカクテルを注文するため再び部屋を出て行った。
部屋を出るときに一瞬だけ星良と眼が合ったが、
言葉を交わすことはない。
「おれ、ちょっとトイレに行ってくるよ」
「あ、じゃあ、わたしも」
そう言って里奈とN大生も個室を出て行ってしまう。
星良も個室を出ようと思っていたのだが、
ふたりに先を越されてしまい、なんとなくタイミングを逃してしまった。
ふと見ると、残された女子とN大生たちは
すっかり打ち解けた様子で盛り上がっている。
どうやら里奈はすっかり流れに取り残されてしまったようだ。

