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第4章 再会の夜
繁華街から少し離れた場所にあるラブホテルの一室に、
星良と雅人はいた。

どこにでもあるような、ごくありふれたホテルだったが、
平日の夜にもかかわらず満室に近い盛況ぶりだったことに驚いた。

数少ない空き部屋のひとつに入ったのだが、
そこはこのホテルで最も料金が高いVIPルームだったようで、
ラブホテルとは思えないほどに広々とした豪華な部屋だった。

「……なんか、すごい部屋だ」

部屋に入った途端、
その豪華さに圧倒された雅人はその場で立ち尽くしていた。

「なにしてんの?」

早々に奥のベッドルームへと入って行った星良が呼ぶ。
雅人が呼ばれるまま奥の部屋に入ると、星良がベッドに腰掛けていた。
スラリと長い脚を組んで「こっち、来ないの?」と雅人を誘う。

その姿はやけに大人っぽい。

「こういうところ、はじめてだから」

雅人は、星良の顔をまともに見られなかった。

「はじめて、なんだ?」

星良は少し驚いたような、ホッとしたような笑みを薄っすらと浮かべた。

「こんなところに誘うなんて、八木ちゃんは、ずいぶんと慣れてるんだな」

「わたしは、マーとは違うから」

「そう、なんだ……」

雅人は呟きながら、星良の待つベッドルームへと足を進める。

クイーンサイズだろうか、
雅人が暮らすワンルームに置いてあるシングルベッドとは
比べ物にならないくらいの大きさに驚いた。
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