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マッスルとマシュマロ
第11章 M体質の女


 夏菜子に紹介された被験者になる女とは、シティホテルのロビーで待ち合わせた。



「私の知り合いに、とにかく35過ぎてから性欲が増して仕方ないって人がいるのよ。
その人は考古学の准教授してる人で、口も硬いし。どう?」



 夏菜子のような、少しふっくらとした女がくるのかと思っていると、とても痩せた、肌の浅黒い女だった。42歳で、独身だという。



 長めの輪郭で尖った顎。いわゆる狐顔の女は、宏樹を見ると嬉しそうに微笑んだ。



「奥貫多恵です。」
「林田宏樹です。」



 多恵は宏樹を眺め回すように見ている。



艶々とした黒髪、透明感のある肌艶。そこに彫りの深い顔立ちで、筋肉質な体つき・・・、

こんな男に、矢野先生が言ってたような実験を今からされるのだ・・・。


「深い話も聞かないといけないので、ここではなんですから。早速部屋に行きましょう。」


 宏樹の低めの声で言われるだけで、服の中で自分の乳首が硬くなるのを感じる。



「はい・・・。」




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