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マッスルとマシュマロ
第12章 被虐の理由
更に夏菜子は言う。
「女は、それを見せないように育てられ、パートナーにさえ、それを隠している女が大部分よ。
それを、相手が言葉で、言ってくれると、きっと、解放されるような気がするわ。自覚すらしてないのに、それを、お前はいやらしい、って相手がいいながら、それを喜んでくれていたら、自分の性欲をあからさまにしながら、それに心のままに酔えるわ。」
そして、夏菜子は一口、コーヒーを飲む。
「もう一つ、そんな性欲を解放する時に、ダメって思いながら、それを相手が乗り越えるほど自分を求めてくれるっていうのも、普段は性欲を抑えている女には大きいかもね。
奥貫教授の経験でもあるように、その快楽のきっかけは、相手が強く求めたからでしょ。
自分は、拒んだのに、相手がどうしても、っていう言い訳は、貞操を守らなければっていう価値観の女が性欲に呑まれるための、必要な言い訳だわ。」
頭の中には、華のことが浮かんでいた。
宏樹に股を開かれ、あんなにクリトリスを腫らし、愛液を漏らしておきながら、まるで貞淑なフリを続けた華・・・。
彼女の性欲を解き放つのには、きっかけが必要なのだ。