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マッスルとマシュマロ
第16章 熱
指を入れたままの宏樹に、不意に華の視線が刺さる。
気がつくと、華は、何かを真剣に見るように、宏樹を見て、膣穴に指を入れ込んだ宏樹の手を握る。
急にどうしたのか・・・。
宏樹が驚いていると、華は宏樹の手を自分の股間から、柔らかく引いた。
華に急に手を握られ、なんとなく逆らえないような雰囲気で手を外され、宏樹は熱でぼんやりしたまま、それに従った。
すると、華が顔を寄せてくる。
まさか、キスを自分から・・・?
そう思っていると、華は宏樹のおでこに自分のおでこをつけた。
「やっぱり、すごい熱だわ・・・」
足を開かれた時から、宏樹の手が熱いような気がして、指を奥まで入れられた時の手のひらの普通ではない熱さに気づいたのだ。
それも、さっき、自分の足の間にひざまづいた時の、顔の上気と目の潤みと、少し口を開けて息をしてしまう仕草・・・。
華の夫も息子も扁桃腺が弱く、年に数度、高熱を急に出すのだ。その時、こんな顔つきで、苦しそうに一晩、熱に耐えねばならない。
息子が小さな時は気を揉んだものだ。
すっかり母の顔になり、急に自分を取り戻した華は、あっけに取られている宏樹の前から、いざるようにソファから立ち上がって、急いでスパッツを履いた。