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マッスルとマシュマロ
第21章 繋がり
宏樹の部屋で、ぐっすりと眠った宏樹のそばからそっと離れ、少しだけ食事を用意し、着替えてから自宅に戻った。
今日は、自宅に誰もいないことが嬉しかった。
いつもは、誰もいない広い家は嫌いだったけれど、今日はまだ自分がふわふわしていて、家族に顔を会わせられる気がしなかった。
バスルームに行き、湯張りボタンを押す。
ダイニングに戻ってお茶を入れながら、まだ自分の身体に宏樹の匂いが残っているような気がして、頬が火照った。
あれは、なんだったんだろう・・・。
その時、テーブルに置いていた携帯が振動する。
夫からのメッセージだった。
後ろめたいような気持ちで、開封すると、それは明日の帰宅を延期するという短いメッセージだった。
"帰宅は日曜の夜になります。日曜も夕食はいりません。"
そんなことは、初めてだった。
週末に、仕事があるの?
急に華は不安になる。