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マッスルとマシュマロ
第27章 正直な女


 それ以来、2時間の予約のうち、1時間は研究のための時間に使わせてもらっていた。

 初めてそうさせてもらった時に、宏樹は聞いたのだ。



「佐藤様が予約時間としてお支払いになる枠で、研究のお手伝いをしていただくことになるのですが、よろしいですか?」



 それに対して、珠代はまっすぐに応えた。




「最近、性欲が増している気がして、林田トレーナーにSEXしてもらえるなら、かまいません。」




 あまりに、正直な、あけすけな言葉に、宏樹は多少苦笑しながら、感情を挟まずに済みそうな珠代の態度に満足していた。



 今日も、ジムについて、更衣室に宏樹が入ってくるなり、全裸になり、ソファに横たわる。



 外資系の企業の営業で、そこそこの地位にあるという珠代は、成果さえ出せば時間は自由に使える立場なのだと言う。45歳という年相応の落ち着きで、まるで婦人服のトルソーのような均整のとれた体つきだ。


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