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マッスルとマシュマロ
第32章 湖畔



 宏樹は思わず華の腰を抱き寄せ、そのままキスをした。


 優しく、唇だけ、舌で舐めまわし、そのたっぷりとした腰に手を回すと、華も宏樹に胸を寄せ、その柔らかな感触が宏樹の胸筋に触れた。



ああ・・・このまま、ここで・・・この胸を揉みしだきたい・・・



 宏樹が、身体中の筋肉にテストステロンが駆け巡るのを感じた時、二人の上を、モズが鋭く鳴きながら飛んでいった。

ピッー、チチチッ・・・

 その声にやっと華と唇を離した宏樹は、うっとりした顔つきになっている華を見て、また、たまらない気持ちになる。

 もう一度、華を抱きしめて、そっと言った。



「今晩、一晩中、抱いていい?」



 甘えるように言った宏樹から身体を離し、ゆったりと華は微笑む。



「久美さんたちと離れちゃうよ、行こう?」



 華の柔らかな微笑みに包まれて、さっきの甘えを許された気持ちになって、宏樹は、はしゃぐように華と歩き始めた。


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