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マッスルとマシュマロ
第34章 抱かれる理由
「じゃあ、おやすみ〜」
久美と理人は、主寝室のダブルの部屋にすんなりと入っていく。
華は、宏樹に笑顔で挨拶をして、一人で部屋に入ろうとした。
「おやすみなさい・・・。」
宏樹は、ドアを閉めようとするところに身を滑り込ませ、後ろから、華を抱きしめる。
「だめ・・・久美さんたちもいるのに・・・」
「理人たちなら、もう、僕たちのことなんて気にしてないよ・・・。」
確かに、来る時から二人は身体を寄せ合って、恋人同士のように振る舞っていた。今頃は二人も・・・。
華は、なんだか恥ずかしい気持ちになり、そして自分の身体に回された宏樹の筋肉張った腕に、子宮の奥が熱くなる気がする。
ただ、華の中では、さっき、宏樹が見せた、父への冷たい感情が、針のように刺さっていた。