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マッスルとマシュマロ
第37章  夫婦


 こんな風に夫に抱いてもらうのは初めてだった。


 以前抱かれたのは、もう15年以上も前で、夫は戸惑うようにしか華を抱かなかった。何か、知らないものを確かめるように乳首を触り、自分のなすべきことを確かめるために淫部を点検し、まだ濡れてもいない華の膣に陰茎を差し込んだ。



 それでも、その時の華は、夫がやっと自分の淫部に性器を差し込んでくれたことが嬉しかった。


 初夜の日も、結婚式で疲れたからと、優しく頬にキスしただけで眠ってしまった夫。新婚旅行の間も、華を可愛がるように頭を撫で、淫部をいじって華を果てに連れて行ったあとは、添い寝するだけで性行為をしなかった夫。



 それまでの経験から、SEXを嫌なものと思ってきた華にとっても、それでも優しい夫に不満はなかったが、何かおかしいのかもと思ってはいた。



 周りに子どもを急かされるようなことを言われ、特に正弘の親類に当てこすられるように言われ、華が一人で泣いていた日、初めて正弘は華を抱いたのだった。

 でも、結局それも2回きりで、正弘は華に体外受精を奨めたのだ。



 それでも、華は、夫のことを愛していた。


 年々円熟味を増していく夫の姿も、その優しくて品のある立ち居振る舞いも、父として息子に見せる優しさも、全てが華にとって魅力的で、その思いは募り続けてきた。



 そんな華を、今日の正弘は、優しく、その身体の反応を問いかけるように、耳を舐め上げ、首筋にキスをしながら、淫部を撫で回す。



 いつも触れられている淫部も、裸の正弘の体を自分の肌で感じながらいじられると、華は一段と感じてしまう。


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