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マッスルとマシュマロ
第43章 竜馬の闇
でも、何十年も、誰からも大切にされてない、という思いを抱えてきた竜馬には、自分の身体を求めてくれるものがあれば、喜んで溺れていった。
そして、その時に、自分を虐げてきた女達を服従させるのが快感だった。
でも、いつも虚しかった。ただ、俺という存在そのものを愛してもらいたい・・・。
愛への渇望が、竜馬の闇に彼自身を引き込もうとしていた。
竜馬は正弘を優しく抱きしめ、その額に自分の額をつけながら、囁く。
「だから・・・本当に、お前だけなんだ・・・。俺が本当に、心から、愛しいと思ったのは・・・そう思われたいのは、お前だけだ・・・。」
「竜馬さん・・・愛してるよ。」
正弘は、唇を寄せて、口付けをした。
そんな正弘の腕を強く掴みながら、竜馬が瞳を覗き込むように、聞く。
「どんな俺でも・・・お前は、愛して、くれるか・・・?」
その腕の強さと、あまりにも真剣な眼差しに、一瞬、正弘は竜馬の闇を思う。
この人の心には、どれだけの苦しみが・・・。
そして、その闇の色に吸い込まれるように、答えていた。
「どんな竜馬さんでも・・・愛してるよ。」