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マッスルとマシュマロ
第44章 嫉妬
「社長・・・?」
訝しむような悠の声を、どこか遠くで聞きながら、正弘はその快感を堪えつつ、やっと答える。
「よろしく、頼む・・・」
そして、悠の返事も聞かずに、電話を切った。
竜馬は、自分の中に、正弘に対する強い嫉妬が湧き起こるのを感じ、わざと電話をしている正弘をいたぶったのだった。
俺にはない、幸せな家庭を持ち、起業して、自分で会社も大きくしてきた正弘・・・。
美しい情夫まで持つという正弘・・・。
体つきもスマートなまま、髪も黒々として、いつまでも若々しい正弘・・・。
そして今、その男は、自分に組み敷かれ、自分の望み通りに、その情夫に嘘をついて、この快楽に溺れようとしている・・・。
竜馬の嫉妬が、正弘をもっと自分のものにしたいと、強く思わせていた。