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マッスルとマシュマロ
第3章 鍛える女
これも宏樹の研究の一つだ。男の精液の量が何に影響を受けるのか、確認するのだ。
15分間、その紙を膣穴に入れておくのだ。
しかし、先々週、ちゃんと言いつけを守って15分間、じっとしていた和代は、今日はあけすけに言った。
「ねえ、15分、暇なのよね。
これ、入れたままでいいから、トレーニングしちゃダメ?時間もったいないし。」
さすが実業家だ・・・。宏樹は内心感心する。合理的というか、さっきまでの痴態を忘れたようにサバサバしている。
被験者としては、悪くない。
これが実験で、感情はない、ということを理解しない、恋人気取りになるような女ならごめんだ。
「もちろん、いいですよ。」
宏樹はトレーナーの顔に戻り、敬語でにこやかに話し始める。
「トレーニングウェアはバッグの中ですか?」
「ええ、そうよ」
和代も心の中で思う。
さっきまであんなに私を冷たくあしらうように抱いたくせに、ちゃんと営業用の感じのいい青年に戻ったこの男。
まるで彫刻のような端正な顔で完璧な筋肉をつけていながら、きっと知性もあるんだわ。
宏樹に取り出してもらったトレーニングウェアを着て、トレーニングルームに戻る。
さっきのSEXの快感のせいか、少し力が入らない気はするが、ひとまず背筋から始めることにした。
「少し軽めの錘から行きますよ」
宏樹が言い、和代は頷くと、器具のバーを握った。