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マッスルとマシュマロ
第7章 欲張りな元カノ


 宏樹が大学入りたての頃、近くの女子大との合コンに数合わせで誘われて行った。


 宏樹が入ったのは有名医学大学で、近隣の女子大からは、ひっきりなしに合コンの誘いがあった。



 その頃の宏樹は、今のように鍛えてはいなかったが、顔はその頃から端正で、向こうに座った3人の女性は、宏樹の自己紹介の時から、興味ありげだった。

 でも、その頃の美咲は、ぽっちゃりとしていて、いわゆる太った女で、他の二人の女性にあからさまにいじられていた。



「えー、美咲は、お肉好きでしょ?お肉頼んだら?」

「美咲は、食べ足りないんじゃない?この子のために、もっとフード、追加してもいいですか?」



 そんな、友達思いのふりをしながら、美咲を貶めるような友人たちの言葉に、美咲は悲しそうに微笑んでいるような女だった。


 ふくよかな胸元と、白い肌と。


 料理を取り分ける仕草も、ほかの二人のとってつけたような態度と違い、手慣れていた。


家庭的でふくよかな女・・・。



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