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狂愛の巣窟 〜crossing of love〜
第10章 【狂愛の巣窟〜ラスト・シーン〜】





頭がボーッとしてぐったりしている。
イキ過ぎる身体をお二方が交互に堪能する。
抵抗なんてしても同じで。
潮吹き絶頂するたびに目の色変えて激しくピストンされる。
心ではもう完全に亨さんに捨てられるんだと確信していた。
この後の人生をどう這い上がれば良いのか、這い上がれるのか……そんなことを過ぎらせては目尻に溜めた。




「どうした十和子、まだイクだろう?」




あれほど幸せに満ちていたお義父さまとの濃厚セックス。




「よし、まだ締まるな?足りないだろう?もっと壊さなきゃな」




お義兄さまの亨さんに劣らない執拗なセックスも大好きでした。
2人に近親相姦される時は泣いて悦んでいたのに。




「あっあっ………イク…っ」




「そうだ十和子、イったんだな?ワシもイクぞ、十和子のマンコにぶっ掛けてやるからな、いつも悦んでいたよなぁ、ワシの精子に汚されて」




あぁ、なんて滑稽なんでしょう。
沼に足を取られて身動き出来なくなっていることが幸せなんだと勘違いしていました。
背徳感に駆られ、淫らに狂い咲き、見事に散っていってるではありませんか。




こんなこと、誰も幸せにはならない。




「十和子……?」




「お願い………絞めて」




お義兄さまの手を自分の首へと。
このまま、逝かせてください。
思い残すことはたくさんあるけれど、
もう亨さんに合わせる顔もない。
あの引き出しもすぐに見つけてくれるでしょう。
まとめていた荷物も亨さんならすぐに勘付くはず。




お義兄さまの親指が喉を圧迫していく。
頸動脈を押さえてこのまま鬱血して、脳に酸素がいかなくなれば。




何度もイかされて頭が可笑しくなって、笑いながら逝けるなんて………
神様は最期に徳を与えてくれたのかしら。
こんなちっぽけで汚れたままの私にお情けでもかけて頂けたのでしょうか。




あぁ、ありがとうございます。
幸福でした。
愛する人に出逢えて、愛する家族に囲まれて、少しだけ履き違えた愛もあったけれど最期の最期に幸せだと感じることが出来ました。




「おい、真、やり過ぎだ」




「あ………俺はなんてことを……違っ……望んでいたんだ、十和子が……俺にはそう感じたんだ」




遠のく意識の中ではっきりそう聞こえました。








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