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狂愛の巣窟 〜crossing of love〜
第4章 【止まらない欲情に乱れて…】





感情は出さないで。
後でたっぷり罰を受けるから、それまでは大人しくしててね。
この瞬間は、夫婦だけの時間なの。







「ダメ………我慢して」




帰ってすぐにキスしようとする亨さんを止めるのも大変なのよ。
皆に見られてること都合良く忘れるのかしら。
それともわざと?
滾らせるため?
皆のスリッパをお出ししてリビングへ。
有紗と一緒にキッチンへ立つ。
エプロンして昨日張り切って作っておいたおせち料理を盛り付けしていく。




「だからダメだってば…」




そう注意するのは今度は一颯くん。
後ろに立って擦り付けてくる。
着物であってもわかる。
うなじ見て興奮してるの?
「皆に飲み物お出ししてあげて?」と渋々離れさせる。





視線は感じてる、それぞれに。
ふと目が合えば微笑む私に何を期待しているのでしょうね。
お雑煮を用意している間にインターホンが鳴ったので有紗に任せてお迎えに上がった。




「ほぉ……これまた美しい、十和子さんにはやられっ放しだな」




「遠いところお疲れ様でした」




新年の挨拶も済ませ招き入れたのは他でもない、私が心から待ち望んでいたお義父さまとお義兄さまだ。
エプロンを外してお迎えしたので初の着物姿を焼き付けているかのようにじっくり見られている。




お尻を撫でられ「楽しみだ」とお義父さま。
スリッパをお出ししてもジッと見つめたままのお義兄さま。




「真さん…?」




「あ………あけまして、おめでとう」




今さっき挨拶したばかりなのに。
完全に動揺してらっしゃる。
先に行かれたお義父さまはリビングへ。
やっと上がってくださったお義兄さまは私にだけ聞こえるトーンで。




「今日は止まらなくなるかも知れない」




そう言って股間を必死に抑えています。
クスッと笑っちゃってごめんなさい。
嬉しくて、口元が緩んじゃう。
全員が揃いました。
2年ぶり……でしょうか。
あの素晴らしかった誕生日パーティー以来の集まりです。




リビングに勢揃いするとなかなかの圧迫感。
おせち料理とお酒を嗜み新年を祝う。
せっせと動き回る私を誰もが「もう座りなよ」と隣を空けてくる。








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