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性神がこの世に放った獣たち~起
第5章 第一章閉幕
 一つだけ付け加えておきたいことがある。男ならばわかっていただけると思うが……。
 私は、二人の若い男が童貞だと知って驚愕した。若い二人の童貞が、五十になる妻を貪ることが許せなかったのだ。
 それならば、女の体を知っている男に妻を犯されることは我慢できるのか? 私にそんな問いかけをする人もいるだろう。バカを言うなと私は反論する。どんな男であろうが、そいつに自分の妻を汚されて喜ぶ夫などいない。
 私が言いたいこと、それは妻を知る男の密度のことだ。
 ボスとタトゥーにとって、私の妻はある意味通過点に過ぎない。どれだけボスとタトゥーが女を知っているのかなんて私にはわからない。だからいつの日か、ボスとタトゥーは私の妻を忘れるかもしれない。私の妻は、たくさん? 抱いた女の中の一人に過ぎないからだ。誰かから「お前日本人を抱いたんだってな」と訊かれても「そう言えばそう言うこともあったかな。でも、もう忘れたよ」そんな風に、どこかの街角で話される他愛のない会話になっているかもしれない(妻が汚されてしまった今、私は強くそれを願っている)。
 ところが、童貞はそれでは済まない。
 細マッチョと目の大きい若い二人にとっては、妻の体が、女の出発点となるのだ。乳房の柔らかさ、乳首のコリコリした硬さ、そしておま×こに匂い、味、締まり具合。妻の中に射精した後の快感。奴らはそれらを妻の体を通して初めて知るのだ。
 私が何を恐れているのか? もうおわかりだろう。
 若い二人の記憶の中に、私の妻が棲みつくということだ。奴らの記憶から妻が逃げ出そうとしても逃げ出せないのだ。私の妻が私だけのものでなくなる。
 だから私は言ったのだ。男ならばわかると、ね。
 私は大学二年の時に、新宿で女を買った。綺麗でもなく、特別スタイルのいい女ではなかったが、その女の性器を見て興奮したことや、湿った秘壺の中に男根を挿れ、ゴムの中に発射したあの感覚は、私の中から消えはしない。
 私だけの妻、その妻をクソガキ二人の記憶の中から手を引き、引っ張り出そうとしても無駄だ。私はそれが我慢できない。私は、奴らの記憶を無茶苦茶にしたい。奴らの頭の中に妻を置き去りにはできない。
 私は妻を誰にも渡したくない。


 本当に疲れてしまった。申し訳ない。この話の続きはいずれまた。
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