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性神がこの世に放った獣たち~ 叛
第2章 裏切り
「すみれ!お前!……」 
 私は叫んだ。気付いたのだ、妻の裏切りを。残念ながら、妻には私の声は届かなかった。私の声は軽く。性の悦びはそ重かった。私の願いよりも、妻は快楽を選んだのだ。私は妻の本当の姿を見た。
 妻の両脚が宙に浮いたその後、妻のそれは、細マッチョの腰に絡みついた。長くて太い獲物を逃がさぬように、しっかりと細マッチョの体を挟み込んだ。
 もっと深く、もっと強く細マッチョの肉棒を咥え込みたい。そういう妻の本性が現れた瞬間だった。
 妻の裏切りに絶望するとともに、私は男としての限界を知った。もっともそのことについては前々から薄々は感じていたのだが。
 細マッチョの若さに私は叶わない。したがって、妻のおま×こを突くスピードや強さも、私は細マッチョの相手にすらなれない。そして妻を悦楽に導く武器である肉棒の長さや太さに至っては、私のものは比べるのも恥ずかしいくらいに小さい。
 妻から「あなたのものじゃ感じないのよ」と言われても、私には返す言葉がない。細マッチョは若く、私は老人だ。私のペニスは、妻を満足させることができないくらいお粗末なものなのだ。私はその事実から逃げ出せない。
 感情が私から離れた。私は淡々と妻が犯されているのを見ている。声も出ない。叫ぶことも……ばかばかしい。
 そんな私の変化などお構いなしに細マッチョは、おま×こををつき続けている。何度妻の膣中に発射したのかなんてわからない。発射のたびに細マッチョは妻にしがみつき、妻は絶頂を迎えていた(おそらく)。先ほどの目の大きい若者同様細マッチョはも射精後も妻のおま×こからペニスを抜くことがなかった。
 射精しても硬さを失わない若者のペニスに私は驚いた。むろん一番驚いているのは、若い男二人の相手をしている私の妻だろう。そしてその驚きを越えたものが、悦楽の悦びに違いない。私が妻に与えることができなかったもの。私が永遠に手に入れることができないもの。
 妻の体から細マッチョが離れる。そしてボスとタトゥーは、妻の秘部が私に見えるように、妻の体を抱え私の方に向かせて、妻の両脚を開いた。妻のおま×こは四人分、いやそれ以上の精液でぐちゃぐちゃになっていた。シーツにも大量の白いドロドロした液体が、妻の秘穴からこぼれていた。
 私は吐いた。込み上げてくる不快感をどうすることもできなかった。
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