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横を向いて歩こう
第5章 甘くて甘すぎて甘い
ホテルに向かう車のなかであたしは誠との平凡な結婚生活を思い出していた

淡白な人だったから結婚生活であまりセックスした覚えがない

ホテルもこれから体験するであろうエッチも
あたしにとっては何もかも久しぶりで

胸がときめく、ざわつく



車はあたしも独身の頃来たことあったようななかったようなホテル街へと進んだ

「大丈夫?」

健人に頬を触られる
それだけで濡れてしまうような感覚に陥って

「あ、うん。なんか緊張しちゃって。」

手を繋いで入口に入って
パネルで部屋を選ぶ

今時もう無人なのね 

的はずれな感想を抱いている横で健人はさくさく部屋を選択していく

慣れてる

それは普通のことだった
あたしだって初めてじゃない
でもなんだか、、過去は知りたくない気がした


狭くて古びたエレベーターに乗る
手をがっちり繋いだまま

こんなシチュエーション、前戯でしかない

あたしの本能は瞬く間に発揮されて

背伸びして健人の頬を両手で挟んで唇を近づけてゆく
健人も精一杯応えてくれて

この何秒かの間があたしを興奮させるのだ
これから二人っきりになれることは分かってるのに
それでももう我慢できないこの瞬間をあたしは堪能したい

キスの間固くなったアソコも当たって
あたしは自分のをキモチよく擦りつけながら
舌を入れてゆく

あーあスイッチ入っちゃった

一番良いところでドアが開く

健人が人がいないかそわそわしていたのが可愛い




シャワーを浴びて
服をまた着るかも悩んだ 
いつもどうしてたかしら

とりあえず着てきたのを身に付けて部屋に戻ると
健人が物思いにふけったように煙草を吸っていた
なんてかっこいいの!
もう脱がしたい


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