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濡花 ~義理の父親に堕とされていく若妻~
第10章 章間③
花怜は朝の露天風呂でも中にと求めてしまった。
気持ちはどこか後ろめたさを感じながらも、身体の方はすっかり染まりきっていた。
戻ったら夫との性交も強引に約束させられてしまった。

朝食はお食事処なので、往き道と同じ服を着る。
義父の言った通り、替えの下着は汚れずに済んでいた。
乱れた部屋は整えられ、脱ぎ散らかした浴衣も部屋の隅に寄せられていた。

結局、誰が覗いていたのか花怜にはわからなかった。
片付いた部屋にあの中居なのかと思ってもみたが、敢えて追求も怖くてできない。
高級旅館の朝食はすごく多彩で美味しかった。
食後にお土産屋さんで義母へお菓子を買った。
これで一泊二日の義父と二人きりの時間は終わるのだとぼんやりと思っていた。

義父がチェックアウトの手続きをするのをロビーで待っている。
女将らしい年配の女性が見送ってくれた。
そこにあの中居の姿はなかった。

玄関先に回された車に乗り込んでいく。
義父が、眠ってていいよと声をかけて車は走り出していった。
昨日も一昨日も寝不足で、セックス漬けの身体は疲れていた。
申し訳ないと思いながら、いつの間にか眠っていた。

家の近くで義父に起こされる。
知っている景色に緊張が高まっていく。
夫より前に義母に会わなければならないのだから。

車を降りて、義父に続いて家へ入っていく。

「お帰りなさい…どうだった…楽しかった?…」

義母の声は明るかった。

「ただいま帰りました…は、はい…これお土産です……」

花怜は目一杯の笑顔を作った。

「おいおい…座ってからでいいじゃないか…」

「そうね…今お茶淹れるわね…」

「すみません…ありがとうございます…」

当然、心は傷んだ。

【ごめんなさい…ごめんなさい…お義母さん…】

花怜は何度も心の中で謝罪した。

その後、義父の言葉に調子を合わせるように義母の質問に答えていくことができた。
温泉の話が落ち着くと…

「花怜さん…これから筑前煮を作るけど、一緒に作る?…疲れているなら休んでいてもいいのよ…」

「いえ、大丈夫です…お義母さんからお料理教わりたかったのでお願いします…」

じっとしてるより動いている方がましだった。
本当に義母の明るさと優しさに救われるような気持ちだった。
夫の好物を義理の母親と作っていく。
素直に嬉しかった。
その間は義父のことを考えずにすんだ。
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