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濡花 ~義理の父親に堕とされていく若妻~
第11章 夫との夜
花怜は列車を乗り継ぎ自宅マンションの最寄り駅に到着した。
駅に着くと夫に連絡を入れる。
日曜日でも接待ゴルフなどで家を空けることがしょっちゅうなのだが、この日はすぐに電話に出てくれた。

「あなた…今駅についたの…。これからタクシーで帰るから…。うん、うん…ありがとう…じゃあ、後でね…」

花怜は努めて普段通り話した。
夫は疲れただろうと労いの言葉をかけてくれた。

【うん、大丈夫…普通にすれば…きっと大丈夫…】

義父とのことはそんな簡単に割りきれることではない。
でも、後悔しているのとは少し違っていた。

タクシー乗り場から乗り込み、自宅へと向かう。

【今夜…どうしよう…】

義父との約束が脳裏を過る。
夫に抱かれる…。
忙しさに回数が減ったとはいえ、子供を望んでいるのだから避妊など普段からしていない。
義父に言われただけで、なぜか覗き見られそうな感覚に陥ってしまう。



午前中、孝一は卓司からの電話を切ると。

「わかってるよ…それくらい…」と、溢した。

昨夜も仕事で遅く、久しぶりに何の用事もない日曜日をだらだらと過ごそうと思っていた。
ああ言われるとそういう訳にもいかなくなったと、シャワーを浴びて身体を起こしていく。

料理が出来るわけもなく、妻のいない間に散らかした部屋を片付けて…風呂もお湯を張っておいた。
そんな時間を過ごしていると妻からもうすぐ帰るからと連絡を受けて…

「疲れているだろうから、ピザでもいいんじゃないか…」

と言ったら、妻は素直に同意した。



「ただいま、あなた…やっと着いた…」

「おかえり、花怜…。疲れただろ…風呂沸いてるぞ…」

背丈は義父と同じくらい…細身でいかにも優しそうな顔立ち…明らかに夫は母親似だと、出迎えてくれた笑顔を見て改めて思った。

「ほんとに…嬉しい…。あ、お義母さんからお土産の筑前煮よ…私も一緒に手伝ったの…」

「へぇ、ありがと…。冷蔵庫に入れておくよ…。ピザはいつものでいいよな…。注文しておくから風呂入ってこいよ…」

「うん…じゃあ、お言葉に甘えてそうさせてもらうね…」

花怜はキャリーバックの中身を荷ほどき、部屋着と下着を準備してお風呂に入った。
温泉ではずっと義父と一緒だった。
身体を洗い、湯槽に浸かっていく。
なんだかようやくゆっくりとお湯に浸かれると、深い吐息を吐いた。
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