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羊にご用心!?
第4章 ~お嬢様、朝食の時間です~
リリムはやや悩んだ後、手をアルの元に伸ばす。
「お嬢様、このままどうぞ?」
と、くいっとスコーンを掴んだ手を前に突き出す。
────やっぱり……そっちだったのね。
ニコッと晴天の空にも負けない青い瞳を綻ばせ、手入れされていないふわふわの白銀の髪を弾ませた。
あんな行為をしたのに、あれより恥ずかしい事なんてないと思っていた。
「……自分で食べるわ」
「いえ、どうぞ」
「……恥ずかしいのよ」
アルはそっと手に持ったスコーンをお皿に戻しワゴンの上に置く。
再び振り向き、アルはリリムを抱き上げ膝の上に横向きで座らせた。
「……!?」