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羊にご用心!?
第3章 ~お嬢様、湯浴みの時間です~
リリムは、他の貴族たちのことなど知るわけでもなく、執事の仕事は確かに主人の世話なわけで。
リリムが、知っている事と言えば、女性の世話は侍女がするという事ぐらい。
観念してくれたのか、アルはドロワーズから手を離してくれた。
「お嬢様、あまり意識されますとワタシも困ってしまいます。どうか気になさらないで下さい」
アルは、掴んだリリムの手の甲に口づけをする。
ふわっと柔らかなアルの髪が触れ、形良い唇の感触にリリムはドキドキと胸を高鳴らせた。
その自然なまでのアルの行動は、さながら貴族かどこかの王子様のようだった。
つい、昨日まで可愛い犬コロに見えたのに。