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羊にご用心!?
第3章 ~お嬢様、湯浴みの時間です~
アルの安堵の声に誤解は解けたのだとホッとするも、温水の中でしっかりと重なりあう姿は、いまだ変わりない。
「アル……もう、離して」
「嫌です」
「…………は?」
リリムは、思わず声を洩らす。
アルを見ようにもその頭は首元にあり、見えるのはしとど濡れた銀糸の髪。
「お嬢様……お聞かせ下さい。では、何故ワタシにキスをなさったのですか?」
「そ、それは…………」
わからない。
でも、こんな事をしたくてやったわけではない。
「失礼ながらお嬢様。あのような事、誘ってるようにしか思えません。深い意味がないなら尚更です」
「…………」
返す言葉もない。