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羊にご用心!?
第3章 ~お嬢様、湯浴みの時間です~



「お嬢様、ワタシに触れられるのは嫌ですか?」

 正直にいえば嫌ではなかった。
 口づけも、抱かれる腕も、悪戯する指も嫌悪は感じない。むしろ────

 でも、そんな事を認めてしまったら、自分は娼婦と同じではないか。

 咄嗟、目の前にいる不思議な魅力を持つ男性に惹かれたふしだらな女だと。

 ────惹かれた? アルに?

 リリムは自問自答する。


 今、気づいた。

 自分はアルに興味があるのだと。
 可愛い犬コロ。その奥に潜むもうひとりとアル。

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