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羊にご用心!?
第3章 ~お嬢様、湯浴みの時間です~
────嫌じゃないからわからなくなる。
「…………お嬢様」
アルはリリムの両頬に手をあて正面を向かせる。
ヒタっと濡れた前髪をおでこにくっつけ、鼻先が掠めるあと少しで唇が触れそうなほど近く。
「こうされるのはイヤ?」
「イヤじゃないけど困る」
「困ってしまうのですか?」
話すたび、アルの唇が触れてしまいそうでドキドキと胸が苦しい。
「口づけはイヤ? ワタシはお嬢様とキスしたいです」
こんな間近で、甘く言われると触れそうな唇がそれを求めてしまう。焦れったいような気持ちが沸々と湧き上がってくるがわかる。