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羊にご用心!?
第3章 ~お嬢様、湯浴みの時間です~



「ワタシはお嬢様を妻に娶ると決めたからこそ、このような情事をしたのです」

 突然、告げられたのはプロポーズの言葉。

 しかし、彼は執事。

「それともお嬢様は、そのつもりはないがワタシとそういう事をしても良いとお考えなのですか?」

「も、もう。いつもアルは唐突すぎる。急にそんなこと言われても…………」

 肌を合わせていいと思ったのは、アルのことが好きだから。側に居てくれるのなら、身を任せても良いと思えた。

 それは生涯側にいたいと思えたからこそ。

「…………他の男性に嫁ぐつもりはないのですね?」

 リリムは、成は小さくとも伯爵家令嬢。

 これまでも求婚の話がなかった訳でもない。

 しかし、リリムは顔も知らぬ、ただ、家を引き継ぐだけの結婚をしようとは思えなかった。


 愛し合った人ととまでは言わないけど、リリムはチラっとアルを見る。


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