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無垢な彼女
第3章 しっかり者彼氏
お昼休みに学食から出てきた安藤君を見つける。
「安藤君…」
「お、小山。丁度良かった。来いよ」
「ほえ?あ…話がぁ…」
安藤君は私の言葉を遮って校舎裏まで連れて行かれた。
「安藤君…お話しなきゃいけないことあるのー」
「なんだよ?まためんどくさい話?10秒以内に終わらせろ」
「えっと…琴美と別れてください」
「別れないけど?」
「あ…あうぅ…」
まさか別れる事を拒否されると思ってなくて次の言葉に詰まってしまう。
何も出来ない私にイライラしてるように見えるのにどうしてだろう…?
「あのモテ男の大野と付き合えたって事は小山に何か利用価値があるから付き合ってもらってたんだろ?今のところ決定的な利点ないんだよな…顔は可愛いけど、チビだしトロいし頭悪いし…顔以外どこがいいのかわかんねぇ。もし考えられるなら、セックス面だよな?」
安藤君に引き寄せられる。
「…安藤君ッ」
「拒否すんなよ。俺達まだ付き合ってんだから当たり前の事だよな?」
「ふぅッ………うん…」
自分で安藤君と付き合うって決めちゃったんだもん…ちゃんと別れるまでは恋人同士でいなくちゃ…でも、こんなところで…
安藤君と唇が重なる。
淳君と違って優しいキスじゃなかった…。
強く押し付けてるだけのキスにしか思えない。