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無垢な彼女
第3章 しっかり者彼氏
「大野の奴、お前の何が良くて付き合ってたんだよ?興味本位で付き合って良い所ないから捨てたんじゃね?」
もう涙しか出なかった…。
淳君はこんな何にも出来ない私の事を何回も好きって言ってくれて、何回も愛してくれた。
興味本位でなんて…淳君は絶対そんな人じゃないもん…
「…捨てた覚えないけど」
顔を上げるとそこには淳君がいた。
3週間ぶりの淳君に胸が熱くなる。
この淳君と別れてからたった3週間しか経ってなかったなんて思えなかった。
「ん?なんだ大野か…何かやり残した事でもあってきたのか?」
「黙れよ。琴美を返せ」
「わざわざお出迎えにくるって事はよっぽど何か利点があるんだな?こんな何も出来ない女の何がいいの?」
「…つーかさ。お前俺の事知ってるみたいだけど誰?何で知らない奴と恋バナしないといけないんだ?」
「い、一年の時同じクラスだっただろ!彼氏として小山の利点を聞かねぇとな」
「…ふーん。奇遇だな…俺も琴美の彼氏なんだ。俺の方が先に彼氏なんで、琴美の良い所がわからないクソ野郎はどうぞお引き取りください」
「馬鹿にしやがって…そんな使えねぇ女いらね…グガッ」
安藤君の口を淳君が掴んだ。
淳君は今まで見たことないくらい怒っていた。
「いででッ!離せッ!」
「…お前なんかに琴美良さをわかられてたまるか…逆に聞く。お前と付き合うとどんな利点あるんだ?恋人は利用するもんじゃねぇだろ…一生その顔俺に見せるな」
淳君は安藤君をそのまま押すと、安藤君はその場にヘナヘナと崩れた。