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無垢な彼女
第1章 無垢な彼女
「うんしょ…うんしょ…」
「おい、小山(コヤマ)大丈夫か?」
「大丈夫です!」
一番前の席から机と椅子を一生懸命運んでるのは見た目が完全に小学生の小山(コヤマ)だ。
その見た目だけに机を運ぶのも大変そうに見えて先生も心配していた。
「大野(オオノ)!隣の席なんだから運んでやれ」
「あ、はい」
隣の席小山か…
俺は小山の所に行って机を持った。
ん!?なんか…この机低くね?
小学校の頃は人によって机の高さ違ったが、今の歳になって机の高さの低い机があることに驚いた。
「大野君ッ!大丈夫なの!琴美(コトミ)一人で運べるもん!」
すごい睨まれてる…。
気は強いんだよな。なんか一生懸命吠えててポメラニアンみたいだ。
「ハイハイ。時間掛かると休み時間減るからな」
小山の言葉を流してさっさと机を運んだ。
っつーか隣って一番後ろの席だけど…小山の座高で一番後ろの席ではたして黒板を見ることが出来るのだろうか。
机を運ぶと、小山はむくれながら椅子に座った。
「………ありがと」
「あぁ」
不満そうだけど一応お礼は言うんだ(笑)