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無垢な彼女
第5章 分析彼氏



黙って歩いていると、あることに気がついた。
傘を私の方に傾けているので私は全く濡れてないのに鴨宮君の外側の肩がびしょ濡れ…

私は急いで鴨宮君が持ってる傘を傾けた。

「鴨宮君の肩びしょ濡れ…」

しかし、すぐに戻されてしまう。

「ダメだってばぁ…入れてもらってるのにこんなの悪いもん」

すると、突然立ち止まって鴨宮君は私の顔を覗き込んだ。

!?

唇が重なりそうな寸前で止まる。

…キスされるかと思った…。

その状態で鴨宮君と目が合う。
そして、次の瞬間には唇が重なった。

な、な、なんでぇ!?
私なんで鴨宮君とキスしてるの!?

唇が離れる…

「………これで悪くない」

「え…?」

やっと鴨宮君が口を開いた。
しかし、それだけ言うとまた私の手首をつかんで歩き始めた。

…もしかして…みんなキスくらい挨拶程度にしてるのかな?
私一人でこんな動揺して…

結局私の家まで送ってもらってしまった。

「…本当にありがとね?わざわざお家まで送ってくれて…」

そう言うと、鴨宮君は掴んでいた手首を離して今度は手を握った。



不意打ちだ。

またキスをされてしまう。

まさか二回も!?私無防備過ぎる。。

二回目のキスのあと鴨宮君は黙って行ってしまった。


…鴨宮君はどんな気持ちでキスするんだろう?
ドキドキしてるの私だけ?

こんな事思うなんて変だけど…鴨宮君とのキス…

嫌じゃなかった…

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