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無垢な彼女
第5章 分析彼氏


帰りのホームルームが終わり、鞄に持って帰る荷物を詰めていると鴨宮君が私の机の前に立った。

「…」

「鴨宮君どうしたの?」

無反応…
もしかして一緒に帰ろうとしてくれてるのかな?

「……あの…一緒に帰る?」

「…ん」

そっかぁ…付き合うって事は一緒に帰ったりするんだよね。
あと、どういうことすればいいんだろう?
デートとかするのかな?
今まで付き合った事なかったのでどうすればいいのかわからない…


一緒に帰るけど、基本的に鴨宮君は黙っている。
背が高いだけあって歩幅が広いせいもあって歩く早さが少し早い。
昨日は手首掴んでてくれたから一緒のペースだったけど、男の子って本当はこのくらいなんだ…

少し息切れをしてなんとか少し後ろを着いて歩くと鴨宮君は突然立ち止まって振り返った。

「……ごめん」

「え?」

そう言うと手を差し出された。

「……手」

「手?あ///うん…」

鴨宮君は手を繋いでくれた。
手を繋いで歩くと、同じペースで歩けるようになる。っていうより、鴨宮君が合わせてくれてるのかな?

彼氏と手を繋いで下校するなんて、友達すらなかなか作れなかった私には無理な話だと思っていた。
実は憧れてたんだよね…
鴨宮君と手を繋いで歩いてるだけでドキドキする…

しばらく歩いていると、鴨宮君はまた突然立ち止まった。

「どうしたの?」

「…ここ。うち」

「へ?あ、そうだったんだぁ!それじゃあ、ここで…」

「…寄ってかないの?」

「そんなっ…急にお邪魔したら悪いし!」

「…誰もいないから来れば?」




結局鴨宮君のお家にお邪魔する事になってしまった。

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