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無垢な彼女
第7章 無邪気な彼女
「…今日は小山にあの衣装着せてないけど、小山待ちしてる危なそうなのがいるから担任に言っといた」
「本当色々とごめんな。すぐクラスに行こう」
鴨宮めちゃくちゃ良い奴過ぎる。
友達に恵まれていることを実感した。
急いで琴美のクラスに向かうことにした。
かなり心配だ。
クラスに到着すると、かなり混んでいた。
やはり、コスプレレベルが高いからか若干他とは雰囲気が違っていた。
昨日の帰り道にぶつかった人のような人が多かった。
鴨宮と裏方に入るが、琴美がいない。
「優菜。小山は?」
ちょうど裏方に入ってきた谷原さんに鴨宮が少し焦った様子で聞いた。
「え?あれ!?琴美ちゃん、さっきまでここに座ってたのに!」
「小山さんならさっき彼氏の所行ってくるって出て行ったよ?あ、小山さんの彼氏さんだ、入れ違いかな?」
もう嫌な予感しかしない…。
うちのクラスの出し物からここに来るまでの道は自分が通ってきた道以外を通るはずがない。
突然頭の中に昨日琴美の家の近くでぶつかった人の事が思い浮かんだ。
「…鴨宮…さっき言ってた琴美の事出てくるの待ってる危なそうな奴って、高そうな一眼首から下げてて、リュック背負った小太りの男じゃないか?」
「あぁ…どこかで見たか?」
「琴美の家の近く彷徨いてた!琴美の事探しに行く!」
俺は走ってきた道を戻り、琴美を探した。
探しながら電話を掛けてみるが繋がらない。