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無垢な彼女
第7章 無邪気な彼女
カタンッ
「………ん…?」
「わぁ…ごめんー…起こしちゃった」
「いや…って…帰るのか?」
目が覚めると、琴美はコートを着て荷物を持って部屋から出ようとしていた。
「うん!また来るねー」
「ちょっと待て!送るから」
「いいよー…まだ明るいしー!淳君、あんまり寝てなかったんでしょー?ゆっくり寝てて?」
「琴美いないのにゆっくり眠れるかよ」
部屋を出て階段を降りると、母さんがリビングから顔を出した。
「あら!琴美ちゃんもう帰るの?良かったらお夕飯食べて行かないかしら?」
「え!淳君のママのご飯食べたい!」
「じゃあ、琴美の家に聞いてからな?」
「うん!」
「俺が掛けるから」
「へ?うん?」
俺は部屋に戻って琴美の家の番号に掛けた。
琴美のお母さんが出て、夕飯の件について許可をもらう。
そして、あとで琴美の家に着いてから話したい事があることも告げた。
「淳君?何話すのー?」
「…琴美とこれからも付き合う許可もらう」
「えー?何でー?付き合ったらダメなの?」
「停学になったしさ、琴美の事守れなかった事も謝らないと」
「もー!淳君責任感じ過ぎなの!淳君に謝られる事ないもん!」
「今日まで立ち上がれなくて琴美に迷惑も掛けたし…あの後一回も話せてないから。とにかく一回話させて」
「…むぅ…気にしなくていいのにー」
うちで夕飯を食べた後、コートを着て琴美と家を出た。