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無垢な彼女
第7章 無邪気な彼女
「淳君ーーッ!淳君!起きてー!」
「はッ………琴美……俺…幸せ過ぎてヤバい…」
「ふえ?寝ぼけてるー!もぉ…淳君寝ちゃうからもう帰る時間になっちゃったよー!」
「どこに帰るんだよ?………あれ?」
「お家に決まってるでしょー」
「…あぁ…やべ…めちゃくちゃ良い夢見てた」
「どんな夢ー?」
「…教えない。言ったら正夢にならないだろ」
「えー!意地悪ー!淳君だけ楽しい夢見てズルい!」
「ズルいって言うのか?…そうだな…正夢になったら教える」
納得のいかない表情の琴美にキスをしてやると、すぐに機嫌が直った。
服を着て、琴美を家まで送る途中。
琴美が俺の腕に抱きつく。
「淳君、淳君!」
「ん?」
「あのね!琴美も淳君が彼氏で幸せー!」
「ふッ…さっき言ったことずっと考えてたんだ?」
「だってー!淳君が幸せって言ったから、琴美もそうだと思ったのー」
「……琴美」
「なにー?」
「彼女になってくれてありがとう」
「どういたしましてー!」
この無邪気な笑顔は俺がずっと守っていこうと決意した。
先ほど見た夢が現実になるのはもう少し先の話だ。
*おわり*