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無垢な彼女
第7章 無邪気な彼女
「……て……おーーきーーてーー!!」
ドンっ
「グッ……」
誰かが上に乗ってきた衝撃で目が覚めた。
俺の腹の上に男の子が跨がっている。
アレ!?俺…琴美の事抱き締めて寝てたんじゃなかったか!?
「たっくん!待ってー!…わぁぁ!たっくんダメぇ!淳君は今日お仕事お休みなのにぃ…」
琴美が俺の上に乗っている男の子を抱き上げた。
あぁ…そうだ。
あれから高校卒業して…大学出て、就職して…琴美と結婚したんだった。
「離せー!パパと遊ぶのー!」
「淳君ごめんね…昨日残業だったのにぃ…ゆっくり寝ててー」
「いや。もう起きるから大丈夫だよ。拓海(タクミ)…おいで」
「わーい!パパーぎゅー!」
拓海は俺と琴美の息子だ。
呼ぶと、走ってきて俺に抱きついた。
「…むー…たっくんばっかりズルい…」
「ふッ…琴美も来いよ?」
「はわぁ…淳君大好きー」
琴美も俺に抱きつく。
「パパはたっくんのパパなのー!琴ちゃんダメぇ!」
「淳君はたっくんだけの淳君じゃないのー!」
仕事の疲れなんてもうとっくにどこかに吹っ飛んだ。
幸せ過ぎる…