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無垢な彼女
第2章 正統派彼氏
撮影が終わると、淳君に女の子達が殺到した。
彼氏があんなに人気あるってなんだか複雑…
嬉しいような気もするけど、早く淳君とラブラブしたいのに…って気持ちもある。
時間掛かっちゃうかな…
「淳君ー!ツーショットお願いー!」
「私も!」
「ごめん、彼女待たせてるから全員で一枚でいい?」
「えー!」
「俺撮るよ!誰のスマホで撮る?」
「あ!じゃあ、あたしので!」
武山君がそう言って輪の中に入って行った。
武山君が撮る事でみんなで一枚撮ったらすぐに撮影会が終わった。
「琴美、待たせてごめんな」
「あ…ううん!淳君格好良かったー!」
今日の淳君は本当にカッコ良くて…実はツーショットで写真撮りたいなんて言えないよね。
さっきあの子達のツーショット断ってたもん。
カシャッ
「よっしゃ!淳とのツーショットもらい!」
武山君は淳君の隣にいって自分で撮影していた。
「武山。それ撮って嬉しいのか?」
「記念だろー!淳が学校の顔になったっていうさ!ついでに俺と雪ちゃんのツーショット撮って」
武山君はそう言って淳君にスマートフォンを渡して雪ちゃんの隣に移動した。
「涼太?何で私達のツーショット撮るの?」
「記念だって!」
「なんの?」
「いいから!淳、早く撮って!」
淳君は呆れながら二人の写真を撮った。
武山君おもしろいなぁ…武山君は雪ちゃんの事が好きって淳君言ってたし、やっぱり好きな人とツーショットって撮りたいよね。
「小山もスマホ貸して、淳と二人で撮ってあげるよ」
「お、琴美撮ってもらおう」
「え!でもさっき他の子ツーショット撮らなかったのに…」
「琴美は別に決まってるだろ!こんな髪セットしてもらう事なかなかないし、琴美とのツーショット俺もほしいし」
「いいのー?やったー!あのね!琴美も一緒に写真撮りたかったの!」
いつもと違う淳君にちょっと緊張しながら写真を撮ってもらった。
「オォ!仲良しの良い写真撮れた!俺天才!」
武山君からスマートフォンを受け取って見ると本当に良い写真が撮れていた。
雪ちゃんが画面を覗き込んだ。
「…もう。何が似合ってないのよ?二人お似合いにしか見えないけど」
「雪ちゃん…ありがとぉ…」
うぅ…また泣きそう。
頑張って泣くのを堪えた。