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ペロペロ
第1章 隣の家はお化け屋敷?
私が笑ったことで、少し力が抜けたのか、ひろじぃはハッとして杖を振り回すのをやめた。


そして、ぜぇぜぇと息切れをし始めたので私はひろじぃの手をとり車椅子に座ってもらう。


「ひろじぃ大丈夫?」


「いやぁ、すまんね~、老体の爺さんが暴れてカッとなってしまった。」
ハハハと、力なく笑う。


そんな彼の姿をみて、カッとなり


「ちょっと、姿くらい見せなさいよ!何が妖怪よ…ただの変態じゃない!!」
私は立ち上がり回りを見渡して声を荒らげた。


「…誰も妖怪だなんて言ってないぜ?俺は若い女を好む人間さ。なくなったのは大分前だけどな。」


「あんたの生い立ちなんて知らないわよ!さっさと成仏しなさいよ変態!!」



「フハハハ、面白いヤツだなぁ。気の強い女は好きだぜ。まぁ、容姿も俺好みだけどな。」



不意に、自分を褒められたことにドキッとしたが、


「…アンタに褒められても嬉しくない!見せないならもういい、…ひろじぃ、帰るね。もう、会いに来れないかも。」と、ひろじぃの目を見つめる。


「いいんじゃ、ほんの少し楽しかったよ~、ありがとうなぁミコトちゃん。」
と、ひろじぃは少し涙ぐんでいた。



せっかく、可愛いおじいちゃんと仲良くなれたのに…。


私はじゃあね!と、言いながら部屋を走り出した。




「…面白くなってきたな。」という、それの声を聞かず。







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