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地獄視
第2章 はちあわせ
こんにちはぁ〜♪
今日1日よろしくお願いします。
ああ、モデルさんか…こっち来てくれる?
…あ、あんたは…
あなたは…桐生!
あんたは…慶子!
そうか。薫子の言ってたモデルさんってあんただったのか。
オーナーの彼氏さんってあなただったわけね。
そっか…
慶子はうつむき加減になり控室に歩き出した。
何だか…ちょっと残念かな。
バカだな…わたし。

私はこの春…失恋した。
春は出会いの季節と同時に別れの季節だと痛感した。

いつもの私はこうじゃないのに。
男性に簡単に心を開いてしまうなんて…
らしくないな。
私は桐生のLINEをブロックした。
翌日、出勤したらオーナーに呼ばれることになる。
慶子ちゃん…あなた、帰ったらしいわね。
桐生くん怒ってたわよ。
すみませんでした。
急に目眩がして。
それならそうとひとこと桐生くんに言わないと。
あなたと連絡が繋がらないって言ってたわよ。
はぁ…申し訳なく思います。
あなたから連絡してきちんと謝っておいてね。

桐生崇は雑誌のカメラマンをしている。
学生時代からカメラに興味を持ち、アルバイトで貯めたお金で
自分でカメラを買ってはその才能を発揮していった。
大学へは進学せず専門学校へと進み、好きなカメラを使った職につきたかった。
桐生は好きこそものの上手なれという座右の銘を持っていて
趣味が高じて仕事と成す。
楽しくなければ仕事じゃないと常日頃から思うようにしていた。
カメラマンは心が純粋でないといけない。
一般人とは違う観点から物事を捉えてアングルをきめて光の角度や背景などを考えて焦点を合わせる。
そのものの良さを一番引き立ててあげるだけの感性がないといけない。
はい、チーズ。など記念写真では通用しないのだ。
桐生〜おつ!
飯行かねーか?
おぅ!何食う?
ガッツリ食べたいね。
そこいらの居酒屋でいいよ。
おまえ、今の仕事に生き甲斐を感じてるか?
生き甲斐って大袈裟だな。
普通に楽しいけどな。
俺の場合は、工学院にまで行ってカメラを学んだからな。
そうかぁ…おまえは良いよな。
やりたいことを仕事にできて。
俺はなんだか流されて生活して働いてるような気がしてさ。
なんかやりたいことねぇのかよ。
うーむ…無い!ハハッ
おまえは昔っから楽観的だよな。
そういうとこ、たまに羨ましく思うよ。
あ、お姉さん〜ハイボールと唐揚げ追加で!

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