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想い人
第1章 彼氏の想い人
だから明日は最高の記念日にしようねっ。


休憩所の自販機で透也がレモンティーを買ってくれる。

コーヒー缶を開けながら椅子に座る透也。
私もピッタリと寄り添って座った。

苦笑いを向ける透也に、早速本題を告げる。


「……明日?」

「うん!付き合って4ヶ月の記念日!」

「あ……」


─────あれ?

なんだか歯切れが悪い。

透也の視線が泳ぎ、不安になる。


「ごめん、明日は用事があって……」

「え?」

嘘っ⁉︎ 明日は記念日なだけじゃないよ?

それなのに予定入れちゃうなんて……。


「ホントごめん。他の日でもいい?」
申し訳なさそうな透也の顔。

「やだっ!」

そりゃあ、こんなギリギリで言い出した私も悪いけどさっ、でも…。
だって明日は私の誕生日なのに……。

付き合い始めてから透也に言ったじゃない!

先月の透也の誕生日、私はちゃんと覚えてたよね?

透也は…忘れちゃったの?

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