この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
想い人
第8章 【続】第三章・勘違いの想い人
フッと、隣から小さな笑い声が漏れた。

「ごめんね、ビックリしたでしょ?」

美空の母親がクスクスと笑いながら話し出す。


「私と旦那はさ、高校の同級生同士なんだけど、卒業する時には美空がお腹にいてさ、19で産んだの」

「……って事は、まだ30代⁉︎ 」

見た目に若いとは思ってたけど、マジで若かったんだ‼︎


「進学を諦めて私と美空のために働いてくれて……代わりに美空を溺愛」

溺愛…確かに半端ない溺愛ぶり。

かなりの強敵だな……。

美空とお母さんが会わせたがらなかった訳が分かった。


「でき婚をとやかく言える立場じゃないけどさ……透也くんとなら、そうなっても反対はしないよ」

母親の言葉に、順番はキチンと守れ‼︎ と叫ぶ美空の父親。

お前が言うな!と美空の母親がチョップを喰らわせる。


「いや、透也くん見てればわかるからさ。美空が幸せになれない相手なら、勿論許さないから」

穏やかな笑顔でそう言う母親に、美空の父親も俺をチラリと見て目を逸らす。


結婚の挨拶に来たわけじゃないけど、それを考えてない訳じゃない。

近い将来、美空を溺愛するこの父親と対峙する事になるだろう。


「ん!」

俺とは目も合わせないまま、だけど美空の父親は俺に空のグラスを差し出してくれる。

そこに美空が嬉しそうにビールを注げば、やっぱりそっぽを向いたまま、美空の父親がグラスをカチンと合わせてきた。


─────これって…

少しは認めてもらえたって事…なのかな?

/223ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ