この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
お前の奥さん、やられちゃうぞ!
第1章 お前の奥さん、やられちゃうぞ!
二人の子供が高校生になってから、手がかからなくなり教育費の貯蓄のため、美樹は派遣社員として働き始めた。
独身時代のキャリアもあり、すぐに大きな仕事を任せられるようになった。
その時、取引先に、三角がいたのだ。
三角…
この男は、オレや美樹と同じ大学で同じサークル
でも、一生会いたくなかったやつだ。
最初に会ったときから、オレと犬猿の仲だった。
美樹に長年憧れて、ずっと交際を迫っていた。
そして、最後はストーカーのようになっていた。
粘着質な性格だ。
だからオレと美樹がつきあってから、なおさらオレを恨むようになったと思う。
美樹も驚いたらしい。
あの三角が取引先にいるとは。
そして、悪いことに美樹は仕事上の大きなミスをしてしまう。
取引先に多大な迷惑を与える事態となった。
その時、美樹と会社の部長は謝罪に行ったらしい。
三角とクライアントの千崎という男に謝ったと言う。
千崎は50代のでっぷりとした男である。
千崎はたいそうご立腹だったが、美樹を見ると表情が変わり、後日ゆっくり話しましょうと話が収まったと聞いた。
そうして、美樹はその日、一人で三角と千崎に会いに行った。
午後から都内のホテル、ラウンジに呼ばれるそうだが、ホテル名と場所はその時連絡が来るという。
「もう一度ちゃんと謝らなくちゃ。
今日は帰りが遅くなるかも」
そう美樹は言っていた。
オレはイヤな予感がした。
オレは、美樹に
「酒はすすめられても飲むなよ、何かあったら、すぐに連絡をするんだぞ」
と言って、その日は送り出した。
美樹は、お酒はそんなに強くない。
午後4時頃、オレの携帯にショートメールが来た。
知らない番号だ。
最初のメールで、オレは凍り付いた。
▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
久しぶり
三角です
美樹ちゃん、昼間から酔っ払っています
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲