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お前の奥さん、やられちゃうぞ!
第1章 お前の奥さん、やられちゃうぞ!
驚くほどすぐに、現場に到着できそうだ。
引き続きカズヨおばあさんから報告が来る。
カズヨおばあさんの現役最後の職は、ある公安組織の名誉職だったらしい。
当時の部下に千崎の人物照会をした。
現役を退く前の人脈で、わずか20分足らずで千崎の経歴や経済活動、交友関係がわかったということだ。
千崎がマークされている人物ということも好都合だった。
公安には千崎に関しての豊富なデータがあったのだ。
さらには、千崎のバックには政治団体の大物がいる、という情報もあった。
カズヨおばあさんは有力者の親族と偽り、ホテルの支配人に電話したらしい。
大物の親族を名乗るカズヨおばあさんに、支配人は何の疑いもなく、平身低頭で千崎が宿泊しているという情報を伝えたということだった。
この大物は、ホテルグループの経営にも大きく関わっている。
千崎は、ホテルにとっても特別な客。特別室に宿泊しているということだ。
今日は外部からの連絡は一切繋ぐなと厳命されているらしい。
支配人は、ラウンジからの一連の千崎の行動は知っている様子だった。
女癖の悪い千崎は、いままでも女を専用室に連れ込んだ前歴が何度もあったのだろう。