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お前の奥さん、やられちゃうぞ!
第1章 お前の奥さん、やられちゃうぞ!

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早く来て
入れてここに
おちんぽちょうだい
泣きさけぶ美樹ちゃん
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これがおれがあこがれていた
美樹ちゃんの
本とうのすがたか
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古瀬は端子盤を探している
建物によくある、クリーム色の鉄の扉だ
ここを開けると、配線や端子が整然と並んでいる。
端子盤にも色々とある。電源の配電盤、電話やテレビ、火災報知器、昇降装置つまりエレベーター…

非常放送の配線を探すのだ。
古瀬は見つけ出した。古瀬の得意分野だ。
端子を目で追う。
整然と並べられた端子には、メンテナンスがしやすいように部屋番号の表示と札が付いている。
素早く配線の付いたクリップを端子につなぎ、小型アンプ付きのボイスレコーダーを接続する。
これで千崎の部屋に、古瀬が思った通りの音声が流れるはずだ。

古瀬は、録音を始めた。

携帯電話からアラーム音を再生する
次に古瀬は改まった声色で、録音を始めた。

火事です、火事です
火災が発生しました
落ちついて避難して下さい

火災のため非常階段は使えません
すみやかに、エレベーターを使って
避難して下さい

これを何回もリピートさせるのだ。
避難はふつうエレベーターを使わないだろうと思うが、そんな突っ込みを入れる余裕は無い。
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