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リヴァイ兵長は選べない人
第12章 そして彼が選ぶ時
リヴァイは今までに見た事が無いような表情をしてそう言った。
少し頬が赤くなっている。酒のせいでは無いのか…?
エルヴィンはそんなリヴァイが愛おしくてたまらなくなり、
胸倉を掴まれたままの状態で、リヴァイをそっと抱き寄せた。

「にっ二度とこんなの言わねぇ…」
「リヴァイ、それを言うなら俺はお前にもうずっと昔から恋をしているよ」
「エルヴィン…」

胸元を握っていた手が自然と緩む。
今エルヴィンは何と言った?自分の耳を疑った。
―エルヴィンが自分に昔から恋をしていると…?

「お前が他の男たちと身体の関係を持っていた事が堪えて、
お前に…心にも無い酷い言葉を浴びせてしまった」

リヴァイを抱きしめる腕により一層力が篭る。
ゆっくりとリヴァイはエルヴィンの背中に手を回した。
―俺もエルヴィンを苦しめていた…

「あの時は本当に済まなかった。お前をとても苦しめてしまった…」
「俺も気が付かなかった、お前を苦しめていた」
「いや、私が悪い。ちゃんとお前にこういった感情を教えるべきだった」
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