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リヴァイ兵長は選べない人
第10章 最後の交わり
すると中から鍵の外れる音がして、扉がギィと音を立てて開いた。
薄明りの中、相変わらず顔色の悪そうなリヴァイの顔が見える。

「何だ、まだ起きてたのか。まぁ入れ」

そしてエルドを招き入れると、手に持っていた読みかけの本を机の上に置いた。
ソファーに座るよう促して自分も隣に座った。

「何か大事な話でもあるのか?」
「アンタ…この一週間まともに寝てないでしょう?違いますか?」
「…何故そう思う」
「こんなになってる顔見れば誰だって分かりますよ?」

そう言ってリヴァイの顎に手を添えてグイっと自分の方に向けた。
…リヴァイは視線を合わせてこない。
エルドは親指でゆっくりと目の下の隈に指を這わせた。
そのまま少しやつれた頬に手をやる。

「寝れないもんはどうしようもねぇ…そのうち寝れるだろ」
「その前にアンタ倒れますよ?」

エルドは少し強く言うとそのままソファーにリヴァイを押し倒した。
そして左手でリヴァイの右手を掴んだ。

「…もっと早くにこうしておくべきだった」
「エルド?」
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