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茅子(かやこ)の恋
第4章 母の優しさ
「ねえ、グアム行かない?」
「えー、面倒くさい!」
母の提案に航は乗り気でなかった。しかし引き籠る生活を母が心配していることはわかっていた。

「お母さん、ネットで安いチケット見つけたの!」
母は8月末が夏休みだった。介護施設に転職して一年後、母は看護の責任者になっていた。休日にも電話が掛る忙しい日々に、最初は家でのんびりすると聞いていた。

「せっかくゆっくりできるのに…」
航は母を心配していた。しかし母は明るく笑い、手を伸ばし航の鼻を掴んだ。

「子供が生意気言っちゃって!」
「やめてよもう、オレ子供じゃないよ!」
「お母さんにとっては子供だよ、いつまでもずっと!!」
母は航の小さなころからの、ふたりだけの儀式をしていた。それは航が泣いたとき、母がいつもふざけて元気づける仕草だった。そしてお返しに航も母の鼻を掴んだ。航が最後に母の顔に手を伸ばしたのは小学生だった。それを思い出した航はそっと手を離した…。

「あたしの心配してくれて、ありがと!」
母は優しく笑った。航は急に恥ずかしくなり、下を向いて小さく返事をした。母はさっそくパソコンに向かうと旅行の予約を始めた。

「やっぱり海、綺麗だね…」
母は嬉しそうな顔で航を見ていた。そんな母を見て航も嬉しくなった。ふたりはグアムに着くとすぐホテルにチェックインした。前週までの雨が嘘のように晴れていた。

「さあ、ビーチに行こう!」
母は息子を元気づけるようはしゃいでいた。そして部屋に入るとすぐにスーツケースを開いた。航に水着を渡すと、自分も立ち上がり着ていたワンピースを頭から脱いだ。母は下着姿になると自分の水着を手に取った。

「お母さん、恥ずかしいよ」
航は少しうろたえながら母に言った。母は笑いながら「はいはい」と答えると、バスルームに入った。

「着替えたら声かけてね!」
あそこが熱くなるのを航は感じていた。母に対するそんな気持ちは初めてだった。
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