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茅子(かやこ)の恋
第8章 母の告白

学校が終わり最寄り駅に着くと、航はマンションに向かって走り出した。航は小学生の頃、母が仕事で遅いため、学校帰りは祖母の家に行っていた。ただ夜勤明けと休みの日は母がマンションで待っていて、航はいつも走って家に帰っていた。しかし成長するにつれ、母が待つことが航にとって特別ではなくなっていた。
今日、母は仕事が休みで航の好物を用意して待っている。そして母との約束通り、しっかり授業を受け部活も全力を出した。航は一刻も早く家に帰り、母に甘えたかった。
「ただいま」
「おかえり…」
ドアが開くと、家の中にカレーの匂いがしていた。はやる気持ちを抑え、航はいつものように洗面所で手を洗うと念入りにうがいをした。その姿を母は微笑みながら見守っていた。
「カレー、うまっ!」
「まだたくさんあるよ」
航はカレーを嬉しそうに頬張りながら、学校での出来事を話していた。茅子も相槌を打ちながら、楽しそうにカレーを食べた。ふたりは航の小学生の頃にように、母子の会話を楽しんでいた。
今日、母は仕事が休みで航の好物を用意して待っている。そして母との約束通り、しっかり授業を受け部活も全力を出した。航は一刻も早く家に帰り、母に甘えたかった。
「ただいま」
「おかえり…」
ドアが開くと、家の中にカレーの匂いがしていた。はやる気持ちを抑え、航はいつものように洗面所で手を洗うと念入りにうがいをした。その姿を母は微笑みながら見守っていた。
「カレー、うまっ!」
「まだたくさんあるよ」
航はカレーを嬉しそうに頬張りながら、学校での出来事を話していた。茅子も相槌を打ちながら、楽しそうにカレーを食べた。ふたりは航の小学生の頃にように、母子の会話を楽しんでいた。

