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茅子(かやこ)の恋
第2章 夜勤
結局15分遅れて茅子は3階に駆けつけた。Sさんは4階で違う利用者の介助をしていた。そそくさと処置を行うと、茅子は詰所に戻って立ったまま記録を書いた。書き終わるころ、Sさんが3階にやって来た。 

「主任、ありがとうございます」
「こちらこそ、遅くなってすみません」
「ううん、主任仮眠中なのに…」
本当にすまなそうな表情で、Sさんが頭を下げた。茅子は心の中で罪悪感を感じていた。バレたら首になる行為をしている自分が悪いのであって、Sさんは何も悪くない。そして翔太も悪くない。立場も弁えず若い男に溺れている私が悪い、茅子はそう思った。

休憩室の逢瀬は、翔太が茅子の中に精液を吐き出し終わった。若い男にありがちな早漏だが、何度もできる回復力があった。いつも最初は翔太のみが絶頂を迎える。そして二度三度の挿入で、茅子は何度も絶頂を迎えることになる。挿入だけでなく、翔太の指や舌が裸体に絡み付き、茅子を何度も喘がせる。

しかしその夜、茅子は満足していなかった。初めての職場での性行為は罪悪感は十分だったが、短い時間で無理があった。

茅子はまだ下着を着けず、カーディガンに忍ばしていたタンポンを挿入し翔太の精液を止めていた。興奮と罪悪感と後悔が交じった感情に襲われ、茅子は混乱していた。早く1階のトイレに行きタンポンを外し、オナニーしたかった。混乱を治めるために、茅子は一度絶頂を迎える必要があった。

「主任、休んでくださいな」
Sさんの声に我に返ると茅子は頭を下げた。エレベーターに乗り一階に下りると急いで女子トイレに駆け込んだ。もどかしく茅子がタンポンを外すと、翔太の精液が脚を滴り落ちた。構わず便座に座ると、茅子は中指を膣に差し込んだ。残る指でクリトリスを弄ると茅子は少しずつ昂まっていた。そして絶頂を迎えると36才の熟れた肉体が震えていた。

震えたのは快感だけでなく、背徳感が大きいことを茅子はわかっていた。二度と職場でこんなことはしないと誓うとともに、今夜だけは許して欲しい気持ちが交差していた。
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