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茅子(かやこ)の恋
第9章 新しい生活

「航、朝だよ!6時!!」
大学生になったはずだが、相変わらず息子はねぼすけだった。航は無事に高校を卒業し、第一志望の大学の看護学科に合格した。マンションから通学できる距離にあったが、高校より通学時間が掛る。遅くても6時半に起きないと、1時限目に間に合わない。
「お母さん、もう行くよ」
やっと起き出した航がのっそりとキッチンに入ってきた。背がさらに高くなり、身体もがっしりしてきた。もうすっかり、息子は青年になった。
航が新しい道を歩き始めたころ、茅子も人生の転機を迎えていた。看護師になって初めて勤めた病院に10年ほど在籍し、茅子は介護施設に転職した。多忙だった病院勤務は看護師としてたくさん経験を積むことができた。そして息子の大学受験へのサポートを考え、比較的忙しくない施設で働いていた。しかし航だけでなく、茅子もまた自分の将来も真剣に考え始めていた。
大学生になったはずだが、相変わらず息子はねぼすけだった。航は無事に高校を卒業し、第一志望の大学の看護学科に合格した。マンションから通学できる距離にあったが、高校より通学時間が掛る。遅くても6時半に起きないと、1時限目に間に合わない。
「お母さん、もう行くよ」
やっと起き出した航がのっそりとキッチンに入ってきた。背がさらに高くなり、身体もがっしりしてきた。もうすっかり、息子は青年になった。
航が新しい道を歩き始めたころ、茅子も人生の転機を迎えていた。看護師になって初めて勤めた病院に10年ほど在籍し、茅子は介護施設に転職した。多忙だった病院勤務は看護師としてたくさん経験を積むことができた。そして息子の大学受験へのサポートを考え、比較的忙しくない施設で働いていた。しかし航だけでなく、茅子もまた自分の将来も真剣に考え始めていた。

